地下の配管通路に立つ田中香津生
田中香津生K.S. Tanaka

素粒子研究を手のひらサイズに

実験物理学者 — 素粒子精密測定 / 放射線イメージング / 科学教育

田中香津生

たなか かづおKazuo S. Tanaka

早稲田大学 理工学術院総合研究所 主任研究員加速キッチン合同会社 代表社員
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NEWS
2026.06.12報道原子力産業新聞「ヒリヒリする科学」は、学会へ続く ↗ 2026採択JST 創発的研究支援事業 — 自律移動型ミュオグラフィ ↗ 2026受賞情報地球学会 2026年度論文賞 ↗
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研究テーマ

素粒子・原子物理学の精密測定で培った放射線検出器技術を極限まで小型化することを一貫した核として、素粒子・原子核・原子・宇宙線・放射線計測の実験研究を分野横断的に展開しています。

CERNの反陽子実験エリアに設置されたビームラインと磁石群
FIG. 1 — CERN 反陽子実験エリア(MUSASHI)
銅箔で電磁シールドされた実験室で真空容器とオシロスコープを操作する研究者
FIG. 2 — J-PARC MuSEUM
PSIの磁気シールドルーム内に設置されたn2EDM実験のコイル装置
FIG. 3 — PSI n2EDM

対称性の検証と精密分光

CERN・理化学研究所で反水素原子の世界初の合成に参画(Physics World誌「2010年 Top 10 Breakthroughs」第1位 ↗)。J-PARCではミュオニウム超微細構造測定の心臓部となるマイクロ波共振器の開発を主導し、ラビ振動分光法の確立への貢献で西川賞を受賞。スイスPSIでは中性子EDM探索のための磁力計を開発。CPT・CP対称性という現代物理学の根本課題に、装置開発の中核から挑んできました。

関連論文: [1] [2] [3] [4]

放射線計測・イメージングの小型化と知能化

「少数の読み出しチャンネルで高い位置・エネルギー分解能を得る」設計思想のもと、検出器の小型化を推進。大型衛星搭載機に匹敵する性能を約10 kg級で実現する超小型ガンマ線イメージャINSPIREへ発展させ、50 kg級超小型衛星GRAPHIUMへの搭載が決定。

関連論文: [1] [2] [3] [4]

クリーンルームで防塵服を着て小型衛星の組み立て・配線作業を行う様子
FIG. 4 — 超小型衛星の組み立て
地下インフラの配管通路
FIG. 5 — 地下インフラ(観測フィールド)

宇宙線ミュオグラフィ

宇宙線ミュオンで地下の密度分布を可視化するミュオグラフィを、着想から大型資金獲得まで自ら立ち上げました。下水管内を自律走行するドローンに小型検出器を搭載して道路陥没を未然に防ぐ「自律移動型ミュオグラフィ」はJST創発的研究支援事業に、市民や中高生の観測参加がそのまま研究データ取得網となる「市民参加型ミュオグラフィ」は科研費基盤研究(B)に採択。11カ国20団体に広がる検出器ネットワークが観測基盤です。

関連論文: [1] [2] [3]

医学物理・社会への応用

小型放射線イメージング基盤を、物理計測の枠を越えて医療・社会へ接続しています。ナノ粒子の放射化イメージングによる薬剤の生体内可視化、アルファ線核医学のマウス全身イメージング、陽子線治療の飛程検証システムなど医学物理の最前線に加え、赤色立体地図による戦国時代金山遺跡の解析(情報地球学会論文賞)まで、学際連携を広げています。

APL Featured Article / APS Scilight 陽子線治療・α線核医学 情報地球学会 論文賞 2026 ↗

関連論文: [1] [2] [3] [4]

金尺を使って検出器モジュールの位置合わせを行う手元の様子
FIG. 6 — 陽子線治療 飛程検証
麻酔下のマウスを方眼シート上に固定し、隣に検出器モジュールを配置した前臨床イメージングのセットアップ
FIG. 7 — α線核医学 マウス全身イメージング
CERNのビームラインで実験装置の前に並ぶヘルメット姿の学生チームと指導者
FIG. 8 — CERN Beamline for Schools

物理・科学教育の研究

これまで、素粒子は子どもたちにとっては遠い存在でした。手のひらサイズの素粒子検出器を中高生に貸与して、自宅での素粒子観測・探究活動を啓発しています。一連の普及啓発活動により2025年、文部科学大臣表彰 科学技術賞(理解増進部門)を受賞しました。

関連論文: [1] [2] [3] [4]

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受賞

受賞一覧 (10件) →

2025

文部科学大臣表彰
科学技術賞(理解増進部門) ↗

文部科学省

2022

西川賞 ↗

高エネルギー加速器科学研究奨励会

2023

東レ理科教育賞
奨励賞 ↗

東レ科学振興会

2026

情報地球学会
2026年度論文賞 ↗

情報地球学会

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教育・アウトリーチ

加速キッチンの成果報告会に集まった中高生と運営メンバーの集合写真

中高生の素粒子探究を支える東北大学発ベンチャー

加速キッチンAccel Kitchen

代表を務める加速キッチンは、中高生が自作できる教育用放射線検出器を国内外の11カ国・20団体以上に300台以上展開し、200名を超える国際的な中高生研究コミュニティを形成してきました。この活動から、高校生による150件超の学会発表、5編の査読論文、19件の学術賞が生まれています。

加速キッチンのサイトへ ↗

加速キッチン 成果報告会 2025

IPPOG Global Cosmics — Chair ↗

国際素粒子物理アウトリーチグループ(IPPOG)で、11カ国20団体の宇宙線教育ネットワークを統括(2024年5月〜)。

CERN Beamline for Schools 日本窓口 ↗

CERNの高校生実験コンテストの日本コンタクト(2021年〜)。2024年には日本の女子高生5人チームが世界最優秀賞を受賞し、CERNでの実験を実現。

大学・高校での教育

担当授業・教育実績へ (14件) →

著書・社会への発信

メディア掲載一覧へ (28件) →

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趣味、ちょっとできること

  • オセロ — 世界ランキング94位(2014年12月31日) ↗
  • 人狼ゲーム — 対戦経験2000戦程度
  • バイオリン
  • ボイスパーカッション
  • バレーボール
  • ドラム缶乗り
  • バルーンアート
  • ジャグリング
  • ルービックキューブ — 1分程度
  • 明晰夢
  • ボードゲーム — チェス、立体四目、どうぶつしょうぎ 他
  • 自転車旅行
  • キックボクシング
  • マラソン — ハーフPB 1:55:58
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リンク・連絡先

researchmap 研究者情報・全業績 ORCID 0000-0001-6916-9654 J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター 加速キッチン 中高生の放射線探究サポート

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